アジアアロワナの種別 |
アジアアロワナは様々な呼び方がなされており呼称が混乱しています。 ここでは私が解釈しているアジアアロワナの呼称について整理してみます。 |
基本区分 |
学術的には何色であろうと単なる地域変異で同じ種となっています。 ここでは分類しやすいように以下の4つに分けて説明します。 基本的にはこの4種であり、これらの地域変異、混血や 突然変異(アルピノ、プラチナ)等により複雑化しています。 ・金龍 ・紅龍 ・青龍 ・黄龍 |
金龍(ゴールデンアロワナ) |
文字通り金色になるアロワナです。 生息する地域により以下の2種に大別されます。 但し一時期同種として扱われ同じように養殖されていた為、 現在では純粋などちらかの個体は少ないと言われます。 ・紅尾金龍(べにおきんりゅう、レッドテールゴールデン、スマトラゴールデン) スマトラ島に生息する各ヒレが紅く背が黒くなる金龍です。 ・過背金龍(かはいきんりゅう、マレーシアゴールデン) マレーシアに生息する背まで金色になるアロワナです。 ※その他の呼び方 |
紅龍(レッドアロワナ) |
金龍のように明確に2種には分類しにくいアロワナです。 以前はオレンジアロワナと呼ばれていましたが、 より赤い事を強調した方が高額に売れるため次第に名称も変わったようです。 但し、近年はかなり赤いアロワナも供給されるようになりましたが ベタやオスカーのように真っ赤にまで品種改善はされていないようです。 この為、照明に赤い蛍光灯を使って綺麗に見せている店が多いので、 色にこだわるならば普通の蛍光灯などで照らして貰うと良いでしょう。 金龍と異なり餌食いが良く大型化しやすく70cm以上になる事もあります。 私としては色はともかく大型化する事が魅力で今気になっている種類です。 中国名では以下の2種の地域変異で呼ばれる事が多いです。 但しこれは野生個体が見られた頃の事で養殖がすすんだ現在では 明確な区分けは難しいように思います。 これら以外の地域にも生息するはずですが名称はないように思います。 ・血紅龍(けっこうりゅう) 紅くなるアロワナとして紹介された紅龍です。 センタルン湖北部に生息すると言われています。 ・辣椒紅龍(らっしょこうりゅう) 血紅龍より遅い時期に別の業者により輸入されたという紅龍です。 センタルン湖南部に生息するのと言われています。 太めでスプーンヘッドの体格のものが多いようです。 ※その他の呼び方 |
青龍(グリーンアロワナ) |
生息範囲が広く、地域差も大きいアジアアロワナです。 しかし、金や赤のように目立つ色にならないのと入手しやすい事から 価格も安く呼称も少ないです。 しかし、地域差が多く将来に楽しみがある。体形が良い。餌食いが良いなど 様々な魅力を持ったアロワナです。 ウロコの中には馬蹄型の模様が入る事が多く、グリーンと言いながらも 良く見ると金、黄、緑、赤などが入っているように見える事もあります。 最近は白っぽい個体が人気ですが、個人的には濃い緑のタイプが好きです。 ・カンボジアグリーン カンボジアのグリーンアロワナは白っぽい色彩を持つ為 特にこのように呼ばれています。 ※その他の呼び方 |
黄龍(イエローアロワナ) |
アジアアロワナには幼魚期に紅龍のように見えながら紅くならず 黄色くなる種類の魚がいます。 これらはグリーンアロワナ独特の形質が薄く青龍とも呼びにくいです。 ヒレが美しい黄色になる綺麗な種類のアロワナですが、 紅龍の偽物として売られた時期があり印象が良くないイメージもあります。 黄龍ではバンジャール地方に生息するバンジャールアロワナが有名です。 この魚に紅龍の血を混ぜる事により赤みを増し、 バンジャールレッドという名称がされると言うように捉えています。 最近では更に他のアジアアロワナと混血させ品質向上しています。 但し、紅龍と青龍の混血をバンジャールレッドと呼んで売る事もありますので 注意が必要です。 黄龍、バンジャールについては分類的にも不明確で書籍によっても 区分の仕方が異なります。 以下に文献に見るバンジャールレッドの情報についてまとめてみましたので 確認してみて下さい。 |
文献に見るバンジャールレッドの情報 |
[熱帯雨林の神秘]:鳴美 マレーシア・ゴールデン、レッドテール・ゴールデン、スーパーレッド、 バンジャールレッド、グリーンの5つでページを作っています。 |
[プラダパッド]:鳴美 11号にてバンジャール地方にはグリーン以外の アジアアロワナがいると書かれています。 それとレッドをかけたのがバンジャールレッドだそうです。 これを1.5号紅龍と定義しています。 グリーンとかけたのは2号紅龍と定義してあり バンジャールレッドとは書いてありません。 |
[アクアライフ]:マリン企画 2000年1月号で青龍のページにイエローアロワナを載せています。 |
[アジアアロワナ飼育入門]:緑書房 レッド系、ゴールド系、グリーン系、イエロー系の4つに分類。 レッド系とグリーン系の交配によりできた自然界には存在しないタイプ。 |
[FishMAGAZINE]:緑書房 1998年2月号。バンジャールレッドの紹介文より・・ 以前は青龍7に対し紅龍3の割合で交雑していたが、 最近では半々の血を受け継いでいる。 |